ARATAYAでは、10年ほど前に中古品の革漉き機(NIPPY NP-2)を導入しました。これまで大きな故障もなく、使い続けてきました。
革漉きにおいて精度が出ないことが頻繁に起こるようになり、ダマシダマシ使用していましたが、今回、ビヤダルを交換することにしました。
ビヤダルとは
ビヤダルは、革漉き機に使用される特殊な部品で、回転することによって革を刃に送り込む役割を果たします。「ビアダル」や「送りロール」とも呼ばれます。
今回購入したのは、石製のビヤダルで標準タイプの#80というモノです。
石製のビヤダルには、目の粗さを示す番号があり#46・#80・#120・#180があります。数字が増えるほど目が細かくなります。その他にも、ゴム製や鉄製のビヤダルも存在します。
革の材質や特性に応じて使い分けられます。
ビヤダルの交換方法
では、ビヤダルの交換方法を詳しく説明していきます。
作動板を取り外す
ドライバーを使用して4箇所のネジ(赤色丸印)を外し、作動板を取り外します。
すると、ビヤダルが取り付けられているユニットが現れます。
ユニットを取り外す
次に、ビヤダルの角度や位置を調節するユニットを取り外します。
①の[スプリング張り調整レバー]をユニットから外します。本体側に、[レバー掛け]があるので、そこにレバーを引っかけておきます。
②の[センター止めネジ]を緩めます。
ユニットを手で支えながら、③の[センターピン]を後方に引きます。
これで、本体とユニットが分離しました。あとは、慎重にユニットを取り出してください。
ビヤダルを取り外す
裏側には、ビヤダルの送りピン(軸)を固定しているネジがありますので、それを外します。
送りピン、ビヤダル、ワッシャーに分離することができます。
ビヤダルを取り付ける
新しいビヤダルとワッシャーを送りピンに取り付けます。その際、送りピンに油をさしてから取り付けてください。
次に、ユニットに取り付けます。
送りピンの穴とユニット側の穴の位置を揃え、裏側のネジでしっかりと固定します。
※この穴は、メンテナンス時に油を注入するための穴です。正確に揃っていないと、送りピンまで油を注入することができません。
組み立て(元に戻す)
分離した際と逆の手順を踏んで、組み立てを行っていきます。
本体とビヤダルをつなぐジョイント部分から取り付けると、スムーズに取り付けることができます。
最後に作動板を取り付けて完了です!
まとめ
必要な工具はドライバー1本なので、比較的簡単にビヤダルの交換作業を行うことができました。
新品のビヤダルと今まで使っていたビヤダルを比べると、一目で違いがわかりますね。
今まで使っていたビヤダルは、長い使用期間により結構削れてガタガタになっていました。
交換後は革漉き機の精度が安定し、使いやすさが向上しました。今となっては、もっと早く交換しておけば良かったと思っています。
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