打ち損じたカシメやホックを取り外す際、革にキズを付けてしまった…ってことありませんか?
かばん屋さんのキット「金具はずしキット」は、革製品の修理やメンテナンスを行う際に非常に便利なツールです。特に、革や生地にキズをつけずに金具を外すことができるため、レザークラフトにおいて非常に便利なアイテムです。本ブログでは、このツールの使い方とともに、実際に使ってみたメリット・デメリットについて詳しく解説します。
「金具はずしキット」とは?
株式会社 川崎屋が提供するかばん屋さんのキット「金具はずしキット」は、カシメやホックなどの金具を外すための専用ツールセットです。ジャンパーホック(#7050、#7060)、2本バネホック(#5、#8050)、カシメ(特大13mm、11mm、大9mm、7mm)に対応しています。
特許(第6013429号)も取得しており、日本製の信頼できる便利ツールです。
使い方
「金具はずしキット」は金具外し台とピンポンチの2つの工具がセットになっています。
カシメの場合
取り外したい金具のサイズを確認します。
※9mmの大カシメを使用
カシメの足の付いている部品を下にして、金具外し台にセットします。
そして、ピンポンチをカシメの頭の中心付近に押し当てます。
ピンポンチをハンマーで打ちつけ、カシメの中心部を適度な力で打ち抜きます。
カシメの足部分のパーツが金具外し台の穴に落ちているのが分かります。
革にキズを付けることなく、カシメを外すことができました!
バネホックの場合
カシメの時と同様に、金具のサイズを確認します。
※#5のバネホックを使用
バネホックを金具外し台にセットしますが、上下の面を間違わないようにしてください。
先程のカシメは、頭パーツが上側でしたが、バネホックの場合はバネのパーツが上側にくるようにセットします。
ピンポンチでバネホックの中心部を適度な力で打ち抜きます。
バネホックの取り外しも成功しました!!
ポイント
カシメとバネホックを例に取り外してみましたが、打ち付ける方向が少しわかりにくかったのではないでしょうか。
両方に共通しているのは、足の付いているパーツを下側にして、金具外し台にセットしていることです。
メリット
時間とコストの節約
取り外す際に革にキズが付いてしまうと、やり直しに時間がかかったり、材料コストが増えてしまいます。しかし、このキットを使えばキズが付かないので、余計な時間や費用をかけることなく作業を続けることができます。
簡単
このキットは、シンプルに言うとサイズを合わせて打ち付けるだけなので、初心者でも簡単に使用できます。さらに、説明書も付属しているので、安心して使用できます。
ピンポンチのみの購入可
ピンポンチは先端が細くなっているため、使用頻度や力の加減によって曲がったり破損したりする場合があります。しかし、ピンポンチだけでも購入できるので、最低限の費用で交換が可能です。
デメリット
革の強度
薄い革や柔らかい革に取り付けられた金具には適していません。無理に「金具はずしキット」を使用すると、革が破損したり、金具ごと革を突き抜けたりする場合があります。
使用できないパーツもある
すべての金具に対応しているわけではありません。ホックの#5、#8050などに対応しているとありますが、オスパーツ側には使用できません。従来通りの喰い切りなどの工具で取り外す必要があります。
ジャンパーホックが外しにくい
このキットを使ってジャンパーホックを外すのが難しいという声をよく耳にします。私も何度か試してみましたが、実際に外れるまで時間がかかりました。
ジャンパーホックの簡単な外し方を記事にしてみました↓
まとめ
「金具はずしキット」は、革製品の修理やメンテナンスを行う際に非常に便利なツールです。カシメやホックを効率的に取り外すことができ、革にキズを付けずに作業を進められる点が大きなメリットです。
しかし、薄い革や柔らかい革には適さない場合があり、また、一部の金具には対応していない点には注意が必要です。また、ジャンパーホックの取り外しに苦労する場合もあるため、その点も考慮して使用することが重要です。
このキットの使い方に慣れれば、レザークラフト作業がさらにスムーズに進むことでしょう。ぜひ試してみてください。
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